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瀬戸大橋まで行ってみよう!'10

スタッフだけのお気楽ご気楽な旅

6月のある晴れた日、天気もいいのでちょっとそこまでと、自然舎スタッフ一同はお気楽ご気楽なカヤック旅に出かけることにしたのでした。

目標は、前の浜からはるかかなたにうっすらと見えている瀬戸大橋。さてさていったいどんな旅になるのやら。

6月1日午前。

前夜のミーティングで、朝8時に出発しようと決めたもののスタッフ2人はいつになっても現れない。まぁ、2人ののんびりとした時間感覚にはだいぶ慣れた僕はあわてない。心を無にして待つ。

8時30分。ようやくふく・りつが現れる。

「ちょっと遅いんじゃないの・・・。」(やま 心の声 いかん、いかん、まだまだ修行が足りない。フォースが乱れてきた。)

「じゃー、準備していこうか!」(やま、フォースを整えて)

「今から、持って行くクッキー焼いていい?」(りつ)

「えっ!今から?」(やま 心の声 再びフォースが乱れる)

「あっ、ああ、いいよ。」(やま フォースが乱れたまま)

ということで、おいしいクッキーが焼きあがって、準備が整い(僕のフォースも整い)、いざ出発となったのは10時前だった・・・。

なかなか幸先の良いスタートが切れた(笑)

それにしても、本当に天気がいい。空も海も青く、まるで初夏の陽気。カヤックもごきげんに進んでいく。

まず初めに上陸した木香の浜はまるで小豆島のハワイワイキキビーチ(言いすぎ?)、気分もごきげん。南国気分でちょっと休憩。

今回、僕らは瀬戸内海の本船航路の北側の島々を伝い、瀬戸大橋を目指し西へと進む。

まずは小豆島からお隣の島、小豊島を目指す。

小豆島と小豊島の間は高松-小豆島航路となっている。行きかうフェリーや高速艇に気をつけて海況を横断する。

12:30頃、小豊島南の浜に到着。お昼ごはんとする。

今回の旅はキャンプ旅。食材携帯、砂浜キッチン。

初日のランチはイカとトマトのパスタ。見た目もいかすが、お味のほうもなかなかのものができあがった。

豊島の北側では大きな牛の親子に出会う。牛の背中で海鳥が休み、牛の足の付け根では海鳥が子育てをしていた。

海鳥の憩いの海牛。

15:20頃、本日の予定地、豊島北側宮の浜に到着。

陸着に着替えて島散策。まずは無事ここまで来られたことを豊島の神さんにお礼。

豊島の神さんはとってもシャイだ。大きな屋根の家の中にこもっていて、小さなのぞき窓を覗き込むと、ようやくその姿を見ることができる。

「おやっ?」赤ワインがお供えされている。なんと洒落たエビスさんだこと。

実はワインをお供えしたのは隣に店を構えるワインバー「HITAKI」の美しい店主なのでした。

そして、僕らが(僕が?)本日のゴールをこの近くの浜ににしたのは、ここで冷たいワインを飲むためだったのでした。

閉店間際に押しかけていった僕たちをあたたかく歓迎してくれた栗生さん、おいしいワインと素敵な時間をありがとうございました!


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豊島グッドアフタヌーンバー 
         bar de HITAKI(バルデヒタキ)

毎週火曜日と木曜日の 13:30オープン 17:00クローズ

豊島家浦港を降りて、海を背にして右へ徒歩30秒突き当りを左に曲がって徒歩20秒。(家浦・恵比寿神社の隣)

潮風が吹きぬける素敵な空間でおいしいワインを楽しめますよ。お酒がだめな方は生ミント茶やカモミール茶でリラックス。

お問い合わせ先 : 090-4336-3104

(株)ボーセジュール 栗生

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そして、日も暮れいよいよ晩ご飯。夜はもちろん焚き火キッチン。

ここで大変なことが発覚!

今晩のメニューは豚汁。

なのに、家の冷蔵庫に豚肉と味噌を忘れてきてしまった。

さらに浜で飲もうと楽しみにしていた焼酎まで家に!

あー、どうしよー。豚肉と味噌は我慢できるが、焼酎は我慢できない。豊島の商店はもう閉まってるし・・・。

そこでひらめいた。豊島には僕の同級生が住んでいるのだった。

迷わず電話し、焼酎を持ってきてもらうことに。(ついでに味噌も。豚肉まではさすがに・・・)

優しい彼はすぐに自転車に乗って注文の品を持ってきてくれた。そしてそのまま、浜でひさびさ同窓会。

おまけに、畑で採れたアスパラガスや彼のお母さんが作ってくれたトコロテンまで持ってきてくれ、豪華な夕餉となった。

こんちゃん、そして兒島家のみなさん、ありがとう!こんちゃんにもらった焼酎とお母さん手作りの味噌でこの旅を乗り切ったといっても過言ではありません。

こうして、旅の初日はハッピーエンドで暮れていったのだった。


6月2日。美しい日の出とともに旅の2日目が始まる。

本日は旅の目的地である瀬戸大橋を目指す。行程距離は約35km。うまく潮流に乗って行きたいものだ。

瀬戸内海東部の潮流は基本的には干潮に向かうときは東に流れ、満潮に向かうときは西に流れる。そして今日の潮の時間は干潮8:56、満潮13:53。

僕らは西に向かうわけで、潮が西に転流し始める8時頃に出発し、潮の流れにぴゅーっと乗って行けば、14時ごろには瀬戸大橋のたもとくらいには着けるだろう。(たぶん)

豊島をあとにし、追い潮に乗って一気に直島通過。

直島を過ぎると大きな三角形をした特徴ある島が見えてきた。うちの前の浜からもうっすらと見える大鎚島(おおづちじま)だ。

備讃瀬戸に浮かぶこの島は本当によく目立つ。いまでこそ、GPSなど便利な機器で現在地を把握し、迷わずどこにでも行くことができるが、かつて瀬戸内海が日本の主要物流道だったころ、多くの船乗りたちはこの大鎚島を航海の目印の1つにしたことだろう。

ただ、追い潮に乗って速いペースで進んでいるとはいえ、遠くに見えている島はなかなか近づかない。

それでも漕いでいればいつかはたどり着くのです。昼前に無事に大鎚島に上陸。

大鎚島の海岸は美しい。そこから見る瀬戸の風景もまた美しい。

水平線を眺めているわけでもないのに、なんとなく地球の丸さを感じられる海岸だ。

しばしの休憩後、追い潮サービスタイムが終わらないうちに再び漕ぎ出す。

今回の旅の行程で次の区間が最もハードだ。大鎚島から瀬戸大橋までの間には島がなく、島の多い瀬戸内海にしては大きく広い海域が広がっている。

この間は避難や上陸する地点(島)がなく、ただひたすら前に向かって漕ぐのみである。

遠くには瀬戸大橋がしっかりと見えてきた。前進あるのみ、ひたすら漕ぐ。

しかし、瀬戸大橋はなかなか近づいてこない。

そして途中からカヤックのスピードも落ちてきた。

どうやら本日のサービスタイム、追潮の時間帯は終了したようだ。あと1時間もすれば潮の流れは逆転し、休むと後ろに流される、まzるでルームランナー漕ぎ漕ぎタイムに突入していくのだろう。

大鎚島を出発して漕ぐこと約2時間、ようやく瀬戸大橋のたもとの名もなき小さな島に上陸することができた。

そして、「転流なんか気にしない。僕たち腹減ったもんね。」と、ランチタイムとした。

ランチタイム&休憩をしっかりとって、いよいよ瀬戸大橋に突入!

橋脚の周りは反対向きの潮流が川のように流れていたが、うまく反転流を利用して遡る。

それにしてもやっぱり瀬戸大橋は大きい。頭の上をマリンライナーがゴーッと走り抜けていく。

無事瀬戸大橋通過!

そして目指す本島はすぐそこ。本日のゴール地点の浜も目の前に見えていた。

ただ瀬戸大橋の西側は水島航路となっている。昔、社会の教科書に登場していた水島コンビナートへと大型タンカーがひっきりなしに出たり入ったりしている。

大型船に十分気をつけて航路を横断する。

そして30分後。無事、本日のゴール「本島」に到着することができた。

上陸後、まず最初にすることは冷たいビールを買いに行くことだ。通りがかりの島人に近くの商店を聞きだす。

どうやら、あることはあるが、たいてい閉まっているらしい。

まぁ、どうせ時間はあるんだし、だめもとで歩き出す。

と、ビールを求めて散策を始めたのだが、僕たちがふらっと立ち寄った地域にはとても美しくて趣のある町並みが広がっていた。

なにやら、この場所は、かつての瀬戸内海の海運業者達の立派な家々が保存されている「笠島まち並保存地区」という国の伝統的建造物郡保存地区に指定されているらしい。

ただ町は美しいのだが、空き屋が多いようで人気はせず活気が感じられなかった。

そうそう、肝心のビール。

僕らが店の前を通りかかると、たまたま店のおじさんが帰ってきて、カギのかかっていた店開けてくれて、無事に冷たいビールを手にすることができた。めでたしめでたし。

防波堤に座って瀬戸大橋を眺めながら、旅の往路無事ゴールに乾杯した。

明日は本島から小豆島を目指す。つまり僕たちは行きとは反対に東に進む。潮流も引き潮を選んで乗っていかなければならない。

となると・・・。

サービスタイムはどうやら昼前に終わってしまいそうだ。明日は夜明けとともに出発だ!(できるかな・・・)



6月3日(旅3日目)。

夜明けとともに起床。気づいたら瀬戸大橋にまっかな朝日が昇っていた。今日もいい天気になりそうだ。

それにしても瀬戸内海の太陽は大きい。ちょっとそこまで行けば手が届きそうだ。瀬戸大橋の上、太陽の中を車が通り抜けて行く。

太陽は昇るごとに輝きを増し、真っ赤だった太陽はいつの間にか白く輝いていた。

さてさて、早く撤収して出発しないと、本日の追い潮サービスタイムが終わっちゃう。

なんだかんだで、予定より大幅遅れの6時45分、本島をあとにし、小豆島への帰路に着く。

朝もやの中にそびえる瀬戸大橋が幻想的で美しい。

風のない穏やかな瀬戸内海をスイスイと進む。今日は暑くなりそうだ。

霞んでいると目標物はいつにもまして遠くに感じる。

もやのなかに幻のように見える大鎚島。

暇な僕らは海を漕ぎながら、謎かけなどをしながら遊んでいたのだが、ふくちゃんが言った。

「島とかけまして、男と女の関係とときます。」

「そのこころは?」

「近づけば近づくほど、遠ざかります。」

「よっ!座布団10枚。」

(漕いでいると頭はうまく働かなくなります(笑)

鏡のように穏やかな海域があれば、潮流で海面が川のようにざわついているところがある。瀬戸内海は不思議な海だ。

それにしても大鎚島は遠かった。

となると困るのがトイレ問題。

僕やふくちゃんは海の上でことを済ますことができたのだが(おしっこ用ボトル持参です)、女の子のりっちゃんはそうもいかない。大鎚島には本当に限界ぎりぎりで到着することとなった。

大鎚島ですっきりし(笑)、ゆっくり休憩を取ったのち、お昼前に再び海へ。

ただ、すでに潮は逆に流れ始めていた。

逆潮をまっすぐに逆らって進むのはしんどいので、流れを斜めに横切る感じで、昨日は通過した直島を目指すことにした。

漕ぐこと1時間。僕らを迎えてくれたのは突堤にどかんと置かれた巨大な黄色のカボチャだった。

直島はアートの島。

アーティストの草間彌生さんの作品であるこのカボチャは直島のシンボル的作品となっている。

次から次にこのカボチャの周りに人が集まってくる。彼らの記念撮影のジャマになるので早々に退散し、近くのビーチに上陸とした。

直島の宿で働いている友だちが仕事の合間に浜に遊びに来てくれた。

おまけに差し入れといって、宿のカフェで出しているタピオカ入りのマンゴージュースを持ってきてくれた。

おいしい~。しかも、太いストローからツルツルッと吸いあがるタピオカのもちもちとした不思議な食感。

目の前には白い砂浜と青い海。手を繋いで歩く外国人のカップル(直島はアートの島として世界的に有名なんですよ)。

ここはいったいどこなんだ?

しばし、現実を忘れ、友だちと木蔭でまったりとした時間を過ごした。

このまま直島にとどまりそうになったのだが、明日の行程を考えるとやっぱり豊島まで渡っておこう。

浜で手を振る友だちに別れを告げ、後ろ髪を引かれながら直島をあとにする。

(ちなみに友だちは直島のカフェ&ゲストハウスの「シナモン」という店で働いています。タピオカ入りマンゴジュースを飲みに行ってあげてくださいね。)

傾き始めた太陽を背に豊島を目指す。

およそ1時間で豊島に到着。旅の1日目は豊島の北側にキャンプしたのだが、今回は島の南側とする。ここにも良い浜が広がっていた。豊島、なかなかよいところだ。

まずは第1島人にあいさつし、近くの商店を聞き出す。豊島の友だちに頼らず(笑)、今回は近くの小さな商店にビールを買いに行くことにする。

この商店は夕方6時20分から1時間だけ開くという、夕方に到着した僕たちのために開いてくれたようなお店だった(笑)

夜ごはんは直島の友だちがお土産にくれたカフェのカレーと豊島の商店の冷蔵庫で冷えていた冷たいビール。

もう言うことなし。こうして今日も最高の1日が過ぎていった。



6月4日、旅の最終日。

朝起きると、テントの前に新聞が置かれていた!

豊島ではキャンプをする人に新聞サービスがあるのだ。

なんてことはなく、朝早くに起きたふくちゃんが新聞配達のおじさんから貰った新聞を、僕をビックリさせようとテントの前にそーっと置いたのものだった。

ご苦労さまです(笑)

本日はゴールの自然舎前の浜を目指す。追い潮が終わるまでに小豆島の西の端にでもたどり着いておこうと8時出発。

のはずが・・・。

出発前に島の散策に行ったふくりつがいつまでたっても帰ってこない。

しばらくは貰った新聞を防波堤の上に広げて時間をつぶすが、1時間たっても帰ってこない。一体全体どうしたことだ!イライラ。

と、思っていると、ようやく2人が帰ってきた。

話を聞くと、廃屋になった納屋の2階から垂れ下がっていた魚網に子猫が引っかかっていて、網にからまり子猫みゃーみゃー、親猫心配地面でミャーミャーだったのを、なんとか救出してきたのだそうだ。

あー、そう。それは大変だったね。

なんだかイライラしてしまった自分が恥ずかしい。ふくりつの心は大きい。

ということで、10時前出発。確実に追い潮はゆるみ始め、途中で逆潮になってしまうだろう。まぁ、ゆっくり進めばいいか。

豊島を回り込むと、小豊島、アワラ島。その向こうには小豆島が見えていた。小豆島は大きい。

そして、海は今日も穏やか。のんびりと漕ぎ進む。

1時間半ほど漕いで、日陰のある浜を見つけて上陸。小豆島に帰ってきた。

お昼のあとは暑かったのでひと泳ぎ。

ウエアを脱ぐと手の甲だけが異様に黒く日焼けしていた。よく見るとお互いの顔もまっくろ、しかもサングラスのあとがくっきりと・・・。

初夏の太陽、強烈です。

あとは一気に前の浜を目指した。

といっても、ちょっとお疲れ気味なのでカメのようにゆっくりと。

それでも夕方前には無事ゴールし、3泊4日の瀬戸大橋カヤック旅は終了した。

片づけ終了後、夕日を見ながら旅の無事を海の神様に感謝して乾杯!

僕らがくぐった瀬戸大橋は夕焼け空の向こうにかすんで見えなかった。

(おしまい)

木香の浜。まるでハワイのワイキキビーチ。(行ったことないけど・・・)
本日のランチ。イカとトマトのパスタ。おいしく出来上がりました。
豊島の沖に生息する海牛親子。 背中や足元で海鳥が休んでいる。
豊島のお社。大きな岩の屋根のある祠の中に恵比寿さんが祀られている。赤ワインがお供えに。
Bar de HITAKIの美しい店主 栗生さん。冷えた白ワインが体にしみわたりました。
浜辺の同窓会。こんちゃん、お酒と味噌、トコロテンありがとうね。
2日目の朝。今日もよい天気になりそうだ。
三角錐の島、大鎚島。漕いでも濃いでも、なかなか近づいてこない。
とうとう大鎚島に上陸。美しい浜が広がっている。
おっ!とうとう瀬戸大橋が目の前に。
そして瀬戸大橋を無事通過。頭の上を電車がゴーッ通過していきます。
本島の街をぶらぶらと散策。立派な家が並んでいます。
島の小さな商店でビールとおやつを買いました。

瀬戸大橋の向こうに登るまっかな朝日。太陽の中を車が走り抜けていく。
潮流によって海面がざわざわと波立っている。
本日無風。鏡のようにべた凪の海。あまりに気持ちが良すぎて眠くなる。
あー、おしっこ漏れそう・・。なんとか間に合った大鎚島(笑)(笑いごとではありませんでしたが・・・)
直島のシンボル黄色ドットかぼちゃを海から眺める。
直島の友だちが差し入れしてくれたタピオカ入りマンゴージュースでほっと一息。
今日のキャンプ地の豊島に向かうが、潮は逆潮。漕いでも濃いでもなかなか進まない。

今日も起きると青空が広がっていた。4日間お天気に恵まれました。
この時期、海岸に咲くハマボウフウの白い花と爆弾のような実。
小豆島がはっきりと見えてきました。小豆島は大きいな。